法王の銀行家 ロベルト・カルヴィ暗殺事件

ヴァチカン銀行IORの庇護を受けた、アンブロジアーノ銀行頭取ロベルト・カルヴィ。彼は、アンブロジアーノ銀行の管理を、内密の政治的取引によって負債を抱えた外国の関連会社に秘密裏に譲渡した。監査役のイタリア中央銀行はその違法活動に気づいた。そして、息のかかった裁判官や検査官を使ってカルヴィを追い詰めていく。自殺を試みたり、裁判官に偽証させるなど、様々な策略を駆使しながら必死になって銀行崩壊を避けようとするカルヴィ。しかし、ヴァチカン銀行IORは自らの地位が危うくなると見るや、その関係を否定する。数々の脅迫を受けながらもカルヴィは、愛する家族と自らを危険から守るため、国外へと逃亡を果たす。しかし、その後テムズ川のブラックフリアーズ橋の下で、首吊り死体で発見されることとなる。自殺か、他殺か。陰謀や策略が渦巻く権力の中枢で起こった事件がいま暴かれていく。
公開日
2003年9月27日(土)
監督
ジュゼッペ・フェラーラ
脚本
ジュゼッペ・フェラーラ
撮影
フレデリコ・デル・ゾッポ
音楽
ピーノ・ドナッジョ
出演
オメロ・アントヌッティ ジャンカルロ・ジャンニーニ ルトガー・ハウアー アレッサンドロ・ガスマン パメラ・ヴィッロレージ ヴィンツェンツォ・ベルーゾ ピエル・パオロ・カッポーニ ガエタノ・アマート
製作年
2002
製作国
原題
I BANCHIERI DI DIO
上映時間
125
INTRODUCTION
イタリア・アンブロジアーノ銀行頭取ロベルト・カルヴィの死。それは、様々な権力の狭間で紛糾が起き、本国イタリアをはじめ、欧米諸国全体をも震撼させた1882年の事件である。教皇庁の複雑な金融トリックのために不名誉なレッテルを貼られた金融業者シンドーナの代わりに、金融界での権力を得たカルヴィが、最終的にロンドンで死体となって発見されるまでを描いている。ヴァチカン銀行IORの総裁マルチンクス大司教をはじめ、他の銀行家たち、マフィア、秘密情報機関、CIAなどと、命をかけた秘密裏の微妙な駆け引きが展開していく。銀行家として危険な橋を渡りながらも、愛する家族は巻き込むまいと必死で生き抜いたカルヴィの壮絶な最期。自殺か、他殺か―。陰謀や策略が渦巻く権力の中枢で起こった事件がいま暴かれる ! 監督は『首相暗殺』『100日の凶弾』のジュゼッペ・フェラーラ。世界を震撼させたこの金融スキャンダルを見事に完全映画化に成功している。謎の死を遂げたカルヴィを演じるのは、『父/パードレ・パドローネ』などのタヴィアーニ兄弟作品にも多数出演しているオメロ・アントヌッティ。さらに、ジャンカルロ・ジャンニーニ(『ハンニバル』)やルトガー・ハウアー(『ブレードランナー』)らハリウッドでも活躍する俳優達がこの事件のキーマンを演じており、贅沢なキャスティングが実現した。そしてピーノ・ドナッジョ(『キャリー』『殺しのドレス』)の音楽が、スリリングな物語の展開をいっそう盛り上げている。
STORY
ヴァチカン銀行IORの庇護を受けた、アンブロジアーノ銀行頭取ロベルト・カルヴィ。彼は、アンブロジアーノ銀行の管理を、内密の政治的取引によって負債を抱えた外国の関連会社に秘密裏に譲渡した。監査役のイタリア中央銀行はその違法活動に気づいた。そして、息のかかった裁判官や検査官を使ってカルヴィを追い詰めていく。自殺を試みたり、裁判官に偽証させるなど、様々な策略を駆使しながら必死になって銀行崩壊を避けようとするカルヴィ。しかし、ヴァチカン銀行IORは自らの地位が危うくなると見るや、その関係を否定する。数々の脅迫を受けながらもカルヴィは、愛する家族と自らを危険から守るため、国外へと逃亡を果たす。しかし、その後テムズ川のブラックフリアーズ橋の下で、首吊り死体で発見されることとなる。自殺か、他殺か。陰謀や策略が渦巻く権力の中枢で起こった事件がいま暴かれていく。
CASTING
●オメロ・アントヌッティ (ロベルト・カルヴィ) 1935年8月3日イタリア、ウディーネ生まれ。カルロ・ゴルドーニ作「ヴェネツィアのふたご」(64)などで活躍。カンヌ映画祭グランプリ受賞作『父/パードレ・パトローネ』(77)でその名を知られることなる。主な出演作は、『サン★ロレンツォの夜』(80)、『カオス/シチリア物語』(83)、『グッドモーニング・バビロン!』(87)『カストラート』(94)など。 ●ジャンカルロ・ジャンニーニ (カルボーニ) 1942年7月13日イタリア、ラ・スペツィア生まれ。63年、《夏の夜の夢》のパック役で舞台デビュー。主な出演作は、『セブン・ビューティーズ』(75)『ジェラシー』(70)、『高校教師』(72)、『リリー・マルレーン』(81)『ニューヨーク・ストーリー』(89)、『ミミック』『ロルカ 暗殺の丘』(97)『星降る夜のリストランテ』(98)、『ハンニバル』(00)など。 ●ルトガー・ハウアー (マルチンクス大司教) 1944年1月23日オランダ、ユトレヒト生まれ。TVシリーズ「Floris」の主演で名声を得、74年アカデミー賞外国語映画賞候補作「危険な愛」[v](73)で映画主演デビュー。主な出演作は、『ケープタウン』、『ココ・シャネル』『ナイトホークス』(81)、『ブレードランナー』(82)、『バイオレント・サタデー』、『レディホーク』、『ヒッチャー』(86)、『WANTED/ウォンテッド』(87)『コンフェッション』(02)など。 ●アレッサンドロ・ガスマン(パツィエンツァ) 1965年2月24日ローマ生まれ。「Di padre in figlio」(82)で映画初出演。舞台やTVシリーズ「Un banbino di nome Gesu'」などで活躍。主な出演作は、『ゴールデン・ボール』(93)、「ハマーム」(96)、『河畔のひと月』(97)、「La Bomba」(99)、「Toni」(99)など。 ●パメラ・ヴィッロレージ (クララ・カルヴィ) 1957年10月26日フィレンツェ、プラト生まれ。ミクローシュ・ヤンチョーの「Vizi privati, pubbliche virtu'」で映画にデビュー。主な出演作は、『ラストコンサート』(76)、『サハラクロス』(77)、「Il giocattolo」(79)、『太陽は夜も輝く』「かもめ」(77)、「アルレッキーノ」(78)、「Temporale」(79)、83年はレッシング作《Minna von Barnhelm》(83)でウブ演劇賞の最優秀女優賞を受賞。
配給会社
アルシネテラン

ShareSNSでシェアしよう!

TOP